夢を紡ぐwebマガジン【凛】- 夢を紡ぐwebマガジン -

明日には年を取っている。今日が一番若い。あの時やればよかったって言うの嫌じゃないですか?

「いやいや、ちょっと男前過ぎませんか!?」「ホンマですか、ありがとうございます」

・・・・切り返しも男前なんかいっ!。

一見モデルでも通用しそうな風貌をもち、大阪梅田のど真ん中でBAR MMを経営するのは岡田峰之さん。大きな挫折を経験し夢破れるも、また新たな夢に向かって突き進むその情熱を取材させていただきました。

 

BAR MMという場所

 

――お店の特徴を教えてください

 

あえていうなら、カラオケBARになると思います。BARをすると決めた時に、必ず「カラオケ」を入れたかった。

 

お客様にとって、カラオケはとても近い存在なんです。元々ミュージシャンということもあり、自分の特性を活かせるものがあればなと。

 

自分自身も歌が好きですし、店で歌う時もありますよ。あくまでお客様からのリクエストがある時だけですけどね。

 

アットホームな感じで徐々にお客さんの和が広がり、お客さんがお客さんを呼んできてくれるんです。リピート率はめっちゃ高い方だと思います。

 

当然、カラオケだけじゃなく、お客さんと雑談ばかりしている時もあります。お客様によく言われるのは、「放課後の学校みたいな雰囲気やね」って言ってもらえます。

 

親とか友達よりよく会ってるよねって言われる時も(笑)

 

店を初めた頃は、自分の友達や知り合いがお客さんで来てくれて、店は賑わっていたんですけど、最近ではお客さん同士が店で知り合いになり、意気投合してご飯を食べた後にまた一緒にお店に来てくれたりすることがあったり、「BAR MM」をきっかけでそういう関係性になってくれたりしているので、嬉しく感じてます。

 

――ミュージシャンからBARのマスターに転身した経緯を教えてください

 

30歳まで本気で音楽をしていたので、次の道は正直何も考えていなかったんですよ。「絶対に売れるバンドになる!」と決めて活動をしていましたから。

 

そのことを周りの人も知っていたので、バンドマンを辞めたら、色々な話を頂きました。「一つのことを真剣にしてきたので、何でもできるやろう」と思っていただいたんです。

 

その中でBARの話を頂き、ミュージシャンでやってきたことも活かせて、昔から人と話すことも好きだったので、やってみようかなと思いました。

 

自分にも合っていると思って。ドラマに出てくるような寡黙なマスターではなくて、びっくりするくらいしゃべるマスターをやってます。

 

もちろん、BARをするって言っても全くの素人なので、最初は知り合いの店にお願いして、2年ほど修行しました。

 

その店のいい所は取り入れようかな、少し違うと思う所は省こうかなとか考えながら、実際に自分の店を持って営業することを想定して、シミュレーションしていました。

 

修行時代の話

 

やるしかないと思って、取り組んでいました。比較的早い時期にその店を任されて一連の流れも把握でき、基本的な経営の事も教えて頂き、自分の店を持つことを想像できたんですね。不安より楽しみが勝ってましたね。

 

ただ、バンド時代は4人でやっていたんで、いざ店をやるってなると・・・。店は一人でやらないといけないので甘えも出る時があります。

 

責任感も出るけど、当初は改めて他の3人に助けられていたんだなと思いましたね。

 

 

――お客様はどのような方が来られますか?

 

現在のお客様の層は男性は30代が多くて、女性は20代が多いですね。来店される男女の割合は5:5ですね。

 

カラオケを楽しみに来てくれる方、恋愛相談をされる方とかいろいろです。

 

常連さんが何人かいるので、その方々に会いに来てくれるお客さんもいますね。あとは、マスター(僕)に会いに来てくれるお客さん(笑)

 

――オープンしてからは順調だったんですか?

 

そんなことないですよ。最初の3ヶ月くらいは友達が来てくれていましたけど、まぁ、だんだんと・・・。

 

もちろん、何回か来てくれる人もいましたけどね。そこからが大変でした。「さあ、誰来るねん?」みたいな感じでした。

 

ただ、修行中に「100人バーべキュー」とかの出会いの場に行って、営業をしていたんです。

 

そこで知り合った人がちょくちょく店に来てくれて、常連さんになってくれたりして、ほんまにコツコツ積み重ねていくしかなかったですね。

 

新規のお客さんを呼び込むために、広告を出したり、チラシを配ったり、ホームページをリニューアルしたりしました。

 

来て頂いたら、楽しませるために、一人一人のお客さんに誠意を持って接客するスタンスですね。自信はあります。来て頂けたら。

 

――今までに辞めようと思ったことはありますか?

 

辞めようって思ったことはないですね。やると決めたんで、まずは絶対に3年は一人で続けたいと思っていました。

 

――今後の展望を教えてください

 

今と同じ規模の店を出すのか、今より大きめの店を出すのか。全く違うことをするのかは、まだ構想段階です。

 

ただ、BARをしていて初めて知ったことなんですが、男女の出会いのニーズって凄くあるんだなと。そんなに相手がいないものなのかと。

 

恋愛相談を受ける機会も多いので、その経験を活かせないかなと思っています。例えば、結婚相談所とかじゃないですけど、そんなイベントを開いたり。

 

奥手な人の手助けをするサービスを作っていくとか。まだ、考えている段階ですけどね。

 

――よろしければ、それを実現するための課題を教えてください

 

まずは、今の店の売上げを上げていくこと。利益を上げることですね。この店を維持しつつ行動なので、パートナーが必要です。いい出会いがあればと思っています。

 

過去に、「絶対売れるバンドになる」と決意してて、結果売れなかったけどやりきったので辞めると決めた。

 

今は音楽は一切していないですね。今は「BAR」を絶対成功させることしか考えていない。

 

――仕事をする上で心がけていることはありますか?

 

何事も楽しくやりたい。辛いことがあるのもわかっています。でも、最終的には楽しくできないと意味がないかなと思っています。

 

楽しくできる途中にある辛さなら、それは乗り越えられると思っています。

 

今の自分、昔の自分

 

 

昔より人のいい所をめっちゃ見るようになりましたね。ミュージシャン時代は、他のバンドを見ても俺達の方がいけてると思うことが多かったんです(笑)

 

でも、BARをやっていると、お客さんと接している中で、だんだんお客さんのことを素直に好きになっていっている自分に気づいたんですよ。

 

――人生のターニングポイント、人生の糧になっているエピソード

 

2つあります。高校時代の担任の先生に言われたことが今でも糧になっているんです。

 

僕って、スポーツでも何でも突き詰めてやったら、人よりはそれなりに出来たりするんです。あくまでアマチュアレベルの話ですが。でも、自分では全然そうは思っていなくて。

 

当時の担任の先生は、そういう僕を見抜いていて、「お前は一人で何でもパってできるかもしれんけど、このままやったら、器用貧乏になるぞ!本気に何か取り組める物を決めないと、ほんまに将来駄目になるぞ。」って言ってくれた時に、そこから初めて真剣になって考えたんですよ。

 

それがなければ、その後の音楽だけを一筋でやるということはなかったですね。先生が言ってくれたおかげで、本気でやれました。

 

結局は成功していないんですけど、夢を追っかけていたことに対して、全く後悔はないです。本気でやりきったし、やりきったからこそ、全く未練はないんです。

 

アジアツアー

 

2つ目は、バンド時代にアジアツアーで中国に行った3か月間が人生で一番辛かったですね。

 

スケジュールがパンパンで睡眠時間がない。電車移動なので、移動がとにかく大変。宿泊施設の衛生面が酷い。特にトイレとお風呂。

 

あとは、文化の違いに驚きました。予算がなかったんで、貧乏ツアーだったんです。ひとつのベットに男2人で寝る。あと、セミも食べました(笑)

 

挙げるときりがないくらい辛いことが多くて、ホームシックになることもありました。とにかく過酷で、今思い出しても、気分が悪くなるくらいですよ。

 

BARをやっていて辛い時があっても、中国ツアーのことを思い出すと、「あれより、辛くないな」と思えますね。

 

オープンしてから1年程過ぎた時に、常連さんが仕事の都合で転勤して、売上げが落ち込む時期があったんです。

 

お店のオープン時間は19:00なんですが、20:00、21:00と時間が過ぎても、一人のお客さんも来ない。これって僕の精神状態は結構やばいんですよ。

 

でも、その時に中国ツアーのことを思い出したら、「そんなにたいしたことないなって」素直に思えるんですよ。

 

――お店を持ちたいとか、夢を追う人に一言ください。

 

ある程度の戦略、構想を持って挑んだ方がいい。やりたいと思った人は、やった方がいい。僕が今まで聞いた言葉で一番いいなと思っている言葉があって・・・。

 

「今が一番若い。人生今が一番若い。」

 

明日には年を取っているじゃないですか。今日が一番若いじゃないですか。あの時やればよかったとか言うの嫌じゃないですか?

 

だから、今やれることってたくさんあると思うんですよ。

 

 

 

 

編集後記

 

たった1つのことを突き詰めて一生懸命やる。「本気でやる」と多くの人はよく言いますが、この言葉の本当の意味は努力した者しかわからない。BAR MMのマスターが発する言葉は熱い。音楽で「絶対に売れる!」という夢を追い、挫折し、それでも這い上がろうとするマスターの情熱はお客様にもきっと伝わっている。みんな、熱い彼が好きなんだ。

ただひとつ、気に食わないのは・・・・男前過ぎるということだ。

 

 

取材 / 森田 総明

写真 / 細川 俊介

文 / 海馬 章弘


岡田 峰之

BAR MM マスター
Facebookページはこちら

幼少の頃より歌う事が好きで高校を卒業後、大阪スクールオブミュージック専門学校ヴォーカル科に進学。
卒業後プロミュージシャンの道を目指し2002年に自身のバンドを結成。
精力的にライヴ、CDリリース、カラオケ配信、更にはアジアへ進出し中国本土、台湾、香港、マカオでもライブツアーやフェスに出演。
惜しまれつつも2014年にバンドを解散。
同年12月ミュージシャンとして学んだ事を無駄にしないように、しっかり今を生きようと決意しBAR MMをオープン。

この人を応援したい!
23

岡田 峰之さんへのコンタクトはこちらから

このページの記事掲載者への感想やコンタクトをご希望の方は下記フォームに必要事項を入力し送信ください。
(※は必須入力になっております)

携帯電話のキャリアメールアドレス(@docomo.ne.jpなど)の場合返信できない可能性がございます。
メッセージの内容は事務局が確認し、掲載者へも内容をお伝えします。
また、掲載者への返信をお約束するものではありません。
誹謗中傷や規約に反するお問い合わせなどはお送りできませんのでご了承ください。

   
お名前
メールアドレス
  チェックされた場合は掲載者の方にメッセージと併せてお伝えします
メッセージ
>> 一覧に戻る

紡ぐコミュニティ - 凛人 -

凛では、「夢を紡ぐ」をコンセプトに凛として生き、時代を切り開く人物をご紹介しています。
夢や想いを多くの人に伝え、共感していただき、それを紡ぐサービスを展開しています。

地域から探す

業種から探す

ウェブメディアをご自身の活動に
ご利用ください

現在、当サイトでは掲載希望者を募集しております。
自薦・他薦は問いませんが、掲載には審査がございます。
ご興味のある方は、まずは下記よりお問い合わせください。

>> 掲載依頼はこちらから