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他人にできない工夫をどれだけするかが大事ですよね。それがちゃんとした努力だと思います。

大阪大学卒業の超エリート銀行マン。そんな人がなぜマジックの道に?異色の経歴を持つプロマジシャン、キノピーこと木下文岳さん。非日常な空間でお客様に驚きと笑顔を提供する彼は、いかにしてマジシャンになったのか。マジックBAR経営者として目指す未来とは。

It’s show time !

 

触れる距離でのマジック!

 

目の前30㎝でテーブルマジックを楽しめるBAR。非日常な空間で気分転換をして頂けると思います。

 

――この距離でマジックを見るという機会はあまりないですもんね

 

マジックBARと呼ばれるお店自体は昔よりは増えたんですけど、それでも初めて生で見たというお客様の方が圧倒的に多いので、まだまだマイナーな芸かなと(笑)

 

――男性と女性、どちらのお客様が多いんですか?

 

男性が圧倒的に多いですね。25人来店されて21人男性とかの時もありました(笑)女性は常連のお客様が連れて来てくれたりすることが多いですね。

 

あとは、30代以上の方で経営者とかで余裕のある方が多いように思います。

 

いったい何故!?

 

――経歴を知っている方にはよく聞かれると思うんですが、大阪大学卒業後、銀行に勤め、なぜプロマジシャンという道を選んだんですか?

 

ずっとサラリーマンでもよかったんですけどね。とんでもない失敗をしても、上司に怒られるとか2時間説教されるぐらいで終わるんで(笑)

 

銀行員時代に、若い社長さんや起業家の方が融資の相談にくるんですけど、事業内容なんかを見ていてもすごく面白そうだなと思っていました。

 

でも、自分でやるとなると、借金もして、従業員の生活も背負っていかなければいけない。

 

けれど、そうすることで人として大きくなれそうだなと思って、独立したい気持ちが出てきました。

 

――学生時代は経済学部とのことですが、その当時は起業することに興味はあったんですか?

 

その頃は全く考えていなかったですね、マジックをしたいとしか思っていなかったです。

 

大学3回生の時にプロマジシャンにならないかと言われたんですけど、マジシャンが何をやって生計を立てているのかがいまいちピンとこなくて。

 

話を聞くと、企業のパーティーとか飲食店のレセプションなんかをやっていると言われたんですけど、大学生の僕にそれがどれぐらいの頻度で依頼があるかっていうのも想像がつかなかったし。

 

それに当時はまだ、大企業と意識の高い中小企業はホームページを持っていたんですけど、個人が情報を発信する時代ではなかったので、誘ってくれた方からの情報しか無かったんですよ。

 

でも、これはあまりにも不透明だなと(笑)それで就職することにしました。そのあと急速にSNSが普及して、情報が増えてきたので、今ならいけるかなという感じでプロマジシャンになりました(笑)

 

マジックブームの終息 これはアカン(笑)

 

当時マジックブームがあったんですけど、プロマジシャンになった時がちょうどブームが急激に終息していく時だったんですよね。

 

お仕事を頂いたりしてお世話になっていた方からも、ビックリするほど仕事が来なくなって。これはアカンと(笑)

 

で、こうなったら自分で仕事を取りに行かなければいけないと、気持ちを切り替えました。

 

そこで銀行員時代にお世話になった社長さんや親戚を回ってちょっとずつお金を貸して頂きました。感謝してもしきれないですね。

 

そのお金でBARを始めて、1年くらい経った時に今度はリーマンショックが来まして…ほんとにセンスないなーと(笑)

 

――誰もが飲み込まれましたから、センスは関係ないですよ(笑)

 

すごく儲かっていた社長さんとかでも、工場が週に2日しか動いてないとか。そりゃこっちに仕事は来ないですよね(笑)

 

もともとは、もう少し広い所でやっていたんですけど、その時店が入っていたビルがバブルの産物のようなビルでね。

 

商業ビルなのに中庭があったり(笑)家賃も高かったので、今のところに移転しました。

 

そこから4年ぐらい休みなしで働きました。大みそかと正月は一応休みにしていたんですけど、誰かが遊びに来て、僕も結局お店にいるので自然と営業していましたね。

 

マジックとの出会い

 

――マジックは独学なんですか?

 

大学に奇術研究会っていうのがあって、そこに所属していたんです。

 

大学2回生くらいの時に、大学代表で他のマジッククラブの1回生にマジックを披露するっていう機会があったんです。

 

そこで、真田さんというすごいマジシャンと知り合いましてハマっていきました。マジシャンはやはりテクニックも大事です。

 

その方は国際的にも認められている方で、手品のオリンピックと呼ばれている「フィズム」という大会でアジア人で初めて賞を獲った方でもあるんですよ。

 

その方にいろいろ教えていただいたり、たくさんの方と会わせて頂いたりしました。

 

――マジックって華やかに見えますけど、裏では地道な練習の積み重ねですよね。

 

そうですね。最初の頃は同じ練習ばっかり5時間くらいやっていましたね。でも、練習をしんどいとかつらいと思ったことはないですね、好きでやっていることなんで。

 

ただ、考え方は徐々に変わっていきましたね。練習したら出来るとかは簡単なんですよ。練習すればいいだけなので。

 

それを、どう見せていくか。どういう風にオリジナリティーを出していくかを考える頭脳労働のほうがしんどいですね。

 

考えるのが好きな人もいますけど、僕はやる方が好きなので。

 

広い意味でのマジック

 

やり始めた頃って、手から先でやるのがマジックだったんですね。トランプで不思議なことが起こるみたいな感じで。

 

けれど、お客様に喜んでもらってお金を頂くというのは、もっと広い意味でのマジックをしなければいけない。

 

うちの店だと、お客様がお店に入ってきた瞬間。他の会場だと、僕がゲストで呼ばれて入場するところからマジックは始まっています。

 

その場の空気作りであるとか、会話とかも含めて全てがマジックだと思っているので、その部分はもっと考えて良くしていきたいと思っています。

 

――特に気を付けていることは?

 

挑戦的なお客様に対して上手に接することですかね(笑)

 

――タネを見破ろうとするとか?(笑)

 

そうですね。あとイライラしている方とか。そういう時はそのお客様自身にいい役をやってもらうんですよ。

 

そうすることでその方に注目が行くといいますか。別に僕が主役である必要はないので。

 

――では、バーの経営で難しいと感じる部分は?

 

やはりお客様をどう開拓していくかですね。最初は資金力もそんなになかったので、例えば、来ていただいたお客様にお礼の手紙を書くとか、連絡先がわかる方であればお礼の電話やメールをするとか、当たり前の事を当たり前にしていただけですね。

 

マジシャン、経営者としての流儀

 

 

難しい質問ですね(笑)まぁでも、楽しくやるってことですかね。

 

僕は自分が嫌なことは出来ないので、本当に自分がやりたいことでお客様に楽しんで頂く。そして楽しかったと言ってもらえるようにしたいですね。

 

――今は1店舗で経営されていますけれども、今後の展開は?

 

1年以内にもう1店舗は増やしますね。とりあえず近場のミナミで1店舗増やして、それから北新地の方にもオープンさせたいなと思っています。

 

将来的には奈良で商売をしたいですね、やはり奈良出身ですので。

 

奈良にもバーは沢山あるんですけどね。世界大会で賞を獲っているバーテンダーさんの半分くらいは奈良にいるんですよ。

 

――そうだったんですか!?

 

そうなんです、なので実はレベルが高い人は多いんですよ。ただマジックバーというのがほとんどないので、余程へんぴな場所じゃなければ、お客様に通って頂けるかなと思っています。

 

事業拡大に向けての課題

 

やはり人ですね。

 

――お客さんということですか?

 

いえ、スタッフですね。やはり、いいスタッフがいないと店舗展開はできないので。

 

今の店長は人間的にも信頼していて、お店を任せても大丈夫と思えるので、やはりそこが一番大切かなと思いますね。

 

やる!!(笑)

 

――では、最後に夢があるけど一歩踏み出せない人に一言お願いします。

 

やるかやらないかだけですね。結局どんなにいいプランがあっても、その通りにはいかないんですよ。やっぱり修正が必要になってくるので。

 

だからもう思い切って、やる!!です(笑)あと一人では成功しないので、信頼できる人や成功している人と付き合うこと。

 

自分よりレベルの高い人が自分の目標とか行動を引き上げてくれるので、いろんな人と付き合ってみたらいいと思います。

 

――そういう出会いもなかなか難しいような気もしますけど…

 

動けばいくらでも知り合えます!自分が成長すると、どうってことないなって思うかもしれないですけど、やっぱりすごい人っていくらでもいますんで。

 

あとは、上を目指すならやはり能力が要りますけど、自分がそんなにすごい人間じゃなくても、一生懸命やっていればとりあえず食ってはいけます (笑)

 

とりあえずやる。頑張る、ってことですね。準備はきちんとしないといけませんけどね、もちろん(笑)

 

努力の本質

 

もう一つは、みなさん努力しているって言いますけど、表面的な努力をしてる方が非常に多いと思うんですよ。例えば早く会社に行くとか、遅くまで仕事をするとか。

 

それはそれでいいんですが、努力の本質ではないと思うんですよ。もっと生産性を上げる、自分を売り込む能力を上げる、お客様から信頼して頂くとか。

 

そんな風に、他人にできない工夫をどれだけするかが大事ですよね。それがちゃんとした努力だと思います。

 

 

 

 

編集後記

 

軽快なトークで取材中も楽しませて頂きました!プロとしての信念とプライドを持った熱い方でした!目の前30㎝でプロのマジックを見る機会って本当にないですよね。ここでは、本物のマジックと洒落たトークで美味しいお酒が楽しめます。カードシャークで是非体験してください。

 

 

取材・文 / 森田 総明

写真 / 細川俊介


キノピー

マジックバー カードシャーク
オーナー兼プロマジシャン(木下文岳)

大阪大学経済学部卒業後、銀行員に。
退職後、自身の経営するマジックバーや企業や結婚式などのイベントでプロマジシャンとして活動する。

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