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男性や女性とかではなく、電気工事の職人として女性が普通に職業の一つとして選択できるような社会にしたいんです。

「役割分担出来たら、めっちゃ良いと思わへん?絶対そういう世の中になるよ!」

自らも電気工事士という職種ながら、女性の技術者を育成するためのレディースライフラインサポート協会を立ち上げ、日々奮闘されている松浦さん。

男性女性ではなく、「この仕事が好きだから」という理由で電気工事士という仕事を選択できる社会を目指す。松浦さんが提言する「電気工事士」という仕事とは?詳しくお話を伺いました。

 

きっかけ

 

――女性電気工事士って珍しいと思うんですが、協会を立ち上げられたきっかけについて教えてください。

 

家の中で電気に触れる機会は女性の方が圧倒的に多いんです。にもかかわらず、女性って特に電気のことはよくわからないっていう人が多いんですよね。

 

そういう女の人を集めて、世の中に役に立つというものがあったらいいんじゃないかなと思いまして。

 

でも、女性の電気工事士が家に来てほしい人はいるんですが、やりたいって人は少ないんです。

 

なぜかと言うと、「電気怖い」「理数系」「わからない」というのが先入観にあるので、集めるというよりは、作る、育てるという形で出来たのが協会です。

 

電柱登ってる!?

 

ただ、電気工事のイメージは?ってなると、「電柱登ってる」になるんですよ(笑)いやいや、違います。家のコンセント付け替えも電気工事士の仕事なんです。

 

でも、家の中のことは外からは見えないので、イメージが沸かないんですよ。そのイメージを変えるところからなんで、苦戦中です(笑)

 

――立ち上げにあたって苦労されたことはありましたか?

 

協会を立ち上げた当時は、電気工事の組合さんや電気工事会社から「女に何ができるの?」「職人になるのに何年かかるのか」と言われました。それは身近な人にも言われました。

 

でも、立ち上げから3年たったある日、組合さんの方から会いたいと連絡があったんです。「今、電気工事士が高齢になってきて少ない。考えてみたら、女性の方が長けている部分もあるよね」と。

 

ですので、ようやく理解されてきたかなという感じはあります。でも、男性の職人さんがそう言われるのもわかります。

 

何十年もかけて磨いてきた技術を免許取ったばかりの人がすぐ職人なのかというと、やはりそうではない。気が悪いのもわかります。

 

ただ、電柱を登るのも、コンセント付け替え工事も電気工事士の仕事。ですので、競争ではなく役割分担が大事なんです。

 

――どのような役割分担になるのですか?

 

まずは、仕上げ作業です。LEDの交換とかメンテナンス。それだと覚えることは少ないんです。

 

例えば店舗工事とかになってしまうと、経験が必要なので、そこは既存の職人さんと連携して手元作業からお手伝いするといった感じです。

 

――概念から変える活動になるので、大変ではないですか?

 

毎回大変です(笑)片方では「良いこと」、もう片方では「そんなん無理や」の繰り返しです。

 

男性の職場という意識から変えないといけないので。今は人伝いに伝えていっています。

 

育てるだけでなく、その後のフォローまできちんとしないといけないので時間もかかりますし、なかなか大きくはできないんです。

 

挫けそうになる時もありますけど、応援してくださる方々の声で支えられています。

 

でも、最近は電気工事会社さんからも女性電気工事士っていいよねと言ってもらえる機会も増えたので、本当にこれからですね。

 

性別で職種を選択しない

 

 

男性や女性とかではなく、電気工事の職人として女性が普通にスタンダードに職業の一つとして選択できるような社会にしたいんですよね。

 

この仕事が好きという理由で選べるようなカテゴリーにしたいんです。

 

――そのために必要なことは何ですか?

 

役割分担を作ることです。実は先日ある女性と話をしていた時にこんな話が出たんです。「私、男の人に負けたくないんです」って言うんですね。いや、何を?比べること自体が違うんです。

 

競争するとお互いに「やってみろ」という話になってしまう。そうではなく、役割。この作業は男の人が長けているという部分はあります。

 

ですので、役割分担が出来た時にはすごくスムーズになるんじゃないかなと思うんですね。それは家庭でも同じでしょ(笑)

 

協会を応援してくださる人がいるのはきっと、負けたくないではなく「一緒にやろう」という姿勢かなと思います。

 

男性女性ではなく、役割。助け合いです。「一緒に楽しい汗流しましょうよ」

 

――昔から電気工事に興味があったのですか?

 

全然ないです。親も周りも学校も電気とは無関係でした。工業科でもないし、普通科。

 

ただ、図面を書いてみたかったという理由で㈱きんでんに入社したんです。間違って入った(笑)それに寮も付いていましたしね。

 

ん?ヘルメット?

 

でも、いざ入ると「ヘルメット?腰道具?工事?」みたいな感じでした。当時は㈱きんでんのテクノレディー第一期生ということで入社したんですが、話題にはなっていましたね。

 

結構ハードでしたが、だいぶ鍛えられましたし楽しかったですね。ですので、鉄筋組めますし、ハッカーも使えますよ。

 

電気工事士の仕事は現場の最初から最後まで必要なんです。

 

現場での気づき

 

ただ、現場なんで暑いときは暑いですし寒いときは寒い!妊娠している女性がやる必要があるのかなというのは疑問に感じました。

 

ですので、私も妊娠を機に退職したんです。それよりは家の中で役に立つことがもっとあるんじゃないかなと。

 

女性が電気工事をやる意義

 

女性が電気工事をやるっていうのは、大事だと思っています。国家資格なので自信も持てますし、家の中でも近所でも役に立つ。

 

そういった意味では地域に貢献できるんですよ。知っていたら役に立てますので。

 

――活動をする上で大事にしていることはありますか?

 

私は本当に応援してくださる方々のおかげで頑張れています。くじけそうな時は結構ありますが、その度に応援してくれる方の声に励まされるんです。本当にありがたいです。

 

会社勤めだろうが、独立だろうが、人の繋がりがあるから生きていけるわけです。人との繋がりは大切なことだと思っています。

 

――最後に「りぶそる®」について教えてください。

 

リビングソリューターの略です。住まいの解決人です。こういった職業をもっと身近に捉えていただきたいので、このような言葉を使って広げていけば馴染みやすいんじゃないかなと。

 

いきなり電気工事の仕事というのには、まだまだハードルがあるので、家の中のことで電気工事・鍵技術・水まわり・清掃・盗聴盗撮発見技術等トータルでライフラインの細かなニーズに応えることができる女性技術者集団を目指しています。

 

協会で育った女性技術者「りぶそるスタッフ」は、エルスリーグローバル株式会社にて業務を行えるような、フォロー体制も固めています。

 

まず、こういう仕事があるんだと広めていくことが大事。「私、りぶそるスタッフなんです」という、家の中のメンテナンスも含めたそういう分野を作っていきたいですね。

 

 

 

 

編集後記

 

松浦氏の目指す社会は電気工事士のイメージをガラリと変え、随分と身近なものにさせるだろう。近年では運送業でも女性ドライバーが増えてきており、運送業では性別で職種を選ばない土壌が出来つつある。近い将来、電気工事の分野でもそうなるのだろう。その活動の先駆けとなっている松浦さんを今後も応援していきたい。

 

 

取材 / 森田 総明

写真 / 細川 俊介

文 / 濱中 圭介

 

 

 


松浦 鈴枝

エルスリーグローバル株式会社
代表取締役
一般社団法人 レディースライフラインサポート協会
代表理事
設立 2014年11月
大阪市北区芝田2-9-20学園ビル205
TEL 06-6372-5511 平日10時ー17時)
FAX 050-3730-7524
MAIL info@l3s.jp

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